商標法:民国112年(2023年)5月24日改正
商標法施行細則:民国113年(2024年)5月1日改正

商標法

施行細則


第七節 権利侵害の救済

第六十八条

商標権者の同意を得ずに、次の事由のいずれかに該当するものは、商標権の侵害とする。
一、同一の商品又はサービスについて、登録商標と同一の商標を使用する場合。
二、類似の商品又はサービスについて、登録商標と同一の商標を使用し、関連する消費者に混同誤認を生じさせるおそれがある場合。
三、同一又は類似の商品又はサービスについて、登録商標と類似の商標を使用し、関連する消費者に混同誤認を生じさせるおそれがある場合。
自己又は他人が登録商標と同一又は類似の商品又はサービスに使用する目的で、商標権者の同意を得ずに、販売目的で登録商標と同一又は類似のラベル、タグ、包装容器又はサービスに関する物品を製造し、販売し、所持し、陳列し、輸出し又は輸入する場合も、商標権の侵害とする。

第六十九条

商標権者は、その商標権を侵害する者に対し、侵害の排除を請求することができる。侵害のおそれがある場合は、侵害の防止を請求することができる。
商標権者は、前項の規定に基づく請求をする場合、商標権を侵害する物品及び侵害行為に使用する原料又は器具の廃棄を請求することができる。ただし、裁判所は侵害の程度及び第三者の利益を勘案した後、その他の必要な処置を行うことができる。
商標権者は、故意又は過失によりその商標権を侵害した者に対し、損害賠償を請求することができる。
前項の損害賠償請求権は、請求権者が損害及び賠償義務者を知った時から2年間行使しないときに消滅する。侵害行為の時から10年を経過した場合も、同様とする。

第七十条

商標権者の同意を得ずに、次の事由のいずれかに該当するものは、商標権の侵害とみなす。
一、他人の著名な登録商標であることを知りながら、同一又は類似の商標を使用し、当該商標の識別性又は信用を減損するおそれがあるもの。
二、他人の著名な登録商標であることを知りながら、当該著名商標中の文字を自己の会社、商号、団体、ドメイン名又はその他の営業主体を表す名称として使用し、関連する消費者に混同誤認を生じさせるおそれ又は当該商標の識別性若しくは信用を減損するおそれがあるもの。

第七十一条

商標権者が損害賠償を請求する場合は、次の各号のいずれかを選択してその損害を算定することができる。
一、民法第216条の規定による。ただし、損害を証明する証拠方法を提供できない場合は、商標権者はその登録商標の使用により通常取得することができる利益から、侵害を受けた後に同一商標の使用により得た利益を控除した差額をもって損害額とすることができる。
二、商標権侵害行為により得た利益による。侵害者がその原価又は必要経費について挙証できない場合は、当該商品の全部の売上収入をもって利益とする。
三、押収した商標権侵害商品の小売単価の1,500倍以下の金額。ただし、押収した商品が1,500個を超える場合は、その総額をもって賠償金額とする。
四、商標権者が他人に使用許諾して取得するライセンス料に相当する金額をもってその損害とする。
前項の賠償金額が明らかに不相当である場合は、裁判所がこれを減額することができる。

第七十二条

商標権者は、輸入又は輸出する物品にその商標権を侵害するおそれがある場合は、税関に先行差押えを申請することができる。
前項の申請は、書面により行い、かつ侵害の事実を疎明し、税関が査定した当該輸入物品の課税価格又は輸出物品のFOB価格に相当する保証金又はこれに相当する担保を提供しなければならない。
税関が差押えの申請を受理した場合は、直ちに申請人に通知しなければならない。前項の規定に適合すると認めて差押えを実施した場合は、書面により申請人及び被差押人に通知しなければならない。
被差押人は、第2項の保証金の2倍の保証金又はこれに相当する担保を提供して、税関に差押えの廃止を請求し、関連する輸出入物品の通関規定に従い手続を行うことができる。
差押物につき申請人が裁判所の確定判決を取得し、商標権の侵害に属する場合は、被差押人はコンテナ延滞料、倉庫料、荷役料等の関連費用を負担しなければならない。

第七十三条

次の事由のいずれかがある場合、税関は差押えを廃止しなければならない。
一、申請人が税関から差押え受理の通知を受けた翌日から12日以内に、第69条の規定に基づき差押物が侵害物である旨の訴訟を提起し、かつ税関に通知しなかった場合。
二、申請人が差押物が侵害物である旨の訴訟について裁判所の却下決定が確定した場合。
三、差押物が裁判所の確定判決により商標権を侵害する物に属さないとされた場合。
四、申請人が差押えの廃止を申請した場合。
五、前条第4項の規定に適合する場合。
前項第一号に規定する期間は、税関が必要に応じて12日延長することができる。
税関が第1項の規定に基づき差押えを廃止する場合は、関連する輸出入物品の通関規定に従い手続を行わなければならない。
差押えが第1項第一号から第四号までの事由により廃止された場合は、申請人は差押物のコンテナ延滞料、倉庫料、荷役料等の関連費用を負担しなければならない。

第七十四条

差押物が裁判所の確定判決により商標権を侵害する物に属さないとされた場合は、申請人は被差押人が差押え又は第72条第4項に規定する保証金の提供により被った損害を賠償しなければならない。
申請人は第72条第4項に規定する保証金について、被差押人は第72条第2項に規定する保証金について、質権者と同一の権利を有する。ただし、前条第4項及び第72条第5項に規定するコンテナ延滞料、倉庫料、荷役料等の関連費用は、申請人又は被差押人の損害に優先して弁済を受ける。
次の事由のいずれかがある場合、税関は申請人の申請に基づき第72条第2項に規定する保証金を返還しなければならない。
一、申請人が勝訴の確定判決を取得し、又は被差押人と和解し、保証金を継続して提供する必要がなくなった場合。
二、前条第1項第一号から第四号までに規定する事由により差押えが廃止され、被差押人が損害を被った後、又は被差押人が勝訴の確定判決を取得した後に、申請人が20日以上の期間を定めて被差押人に権利行使を催告したにもかかわらず行使しなかったことを証明した場合。
三、被差押人が返還に同意した場合。
次の事由のいずれかがある場合、税関は被差押人の申請に基づき第72条第4項に規定する保証金を返還しなければならない。
一、前条第1項第一号から第四号までに規定する事由により差押えが廃止され、又は被差押人が申請人と和解し、保証金を継続して提供する必要がなくなった場合。
二、申請人が勝訴の確定判決を取得した後に、被差押人が20日以上の期間を定めて申請人に権利行使を催告したにもかかわらず行使しなかったことを証明した場合。
三、申請人が返還に同意した場合。

第七十五条

税関は、職務の執行において、輸入又は輸出する物品に商標権を侵害するおそれが明らかにある場合は、商標権者及び輸出入者に通知しなければならない。
税関が前項の通知をする場合は、商標権者に期間を定めて税関で侵害の認定を行い、かつ侵害の証拠を提出させるとともに、輸出入者に期間を定めて侵害がない旨の証明書類を提出させなければならない。ただし、商標権者又は輸出入者に正当な理由があり指定期間内に提出できない場合は、書面により理由を疎明して税関に延長を申請することができ、1回を限度とする。
商標権者が侵害の証拠を提出し、かつ輸出入者が前項の規定に基づき侵害がない旨の証明書類を提出しなかった場合は、税関は暫定的に通関保留の措置を採ることができる。
商標権者が侵害の証拠を提出し、輸出入者が第2項の規定に基づき侵害がない旨の証明書類を提出した場合は、税関は商標権者に対し、通知の時から3営業日以内に第72条第1項の規定に基づき差押えを申請するよう通知しなければならない。
商標権者が前項に規定する期間内に第72条第1項の規定に基づき差押えを申請しなかった場合は、税関は代表的なサンプルを取得した後、物品を通関させることができる。

第七十六条

税関は、差押物の機密情報の保護を損なわない範囲で、第72条に規定する申請人若しくは被差押人又は前条に規定する商標権者若しくは輸出入者の申請に基づき、差押物の検査を同意することができる。
税関が第72条第3項の規定に基づき差押えを実施し又は前条第3項の規定に基づき暫定的に通関保留の措置を採った後、商標権者は税関に関連情報の提供を申請することができる。税関の同意を得た後、輸出入者、荷送人若しくは荷受人の氏名若しくは名称、住所及び侵害の疑いのある物品の数量を提供する。
商標権者は、前項の規定に基づき取得した情報を、商標権侵害事件の調査及び訴訟の提起の目的にのみ使用し、第三者にみだりに漏洩してはならない。

第七十七条

商標権者は、第75条第2項の規定に基づき侵害の認定を行う際に、税関が査定した輸入貨物サンプルの課税価格及び関連税費又は輸出貨物サンプルのFOB価格及び関連税費の120パーセントに相当する保証金を納付して、税関に貨物サンプルの借用を申請し、認定を行うことができる。ただし、貨物サンプルの借用による認定の必要があり、かつ商標権者が輸出入者の利益を侵害せず不正な用途に使用しない旨を書面で誓約した場合に限る。
前項の保証金は、新台湾ドル3,000元を下回ってはならない。
商標権者が第75条第2項に定める侵害認定の証拠提出の期間内に借用した貨物サンプルを返還しなかった場合、又は返還した貨物サンプルが元の貨物サンプルと一致しない若しくは欠損等がある場合は、税関はその保証金を留置して、輸出入者の損害を賠償する。
貨物サンプルの輸出入者は、前項の規定に基づき留置された保証金について、質権者と同一の権利を有する。

第七十八条

第72条から第74条までに規定する差押えの申請、差押えの廃止、保証金又は担保の納付、提供及び返還の手続、添付すべき書類及びその他の遵守すべき事項に関する弁法は、主管機関が財政部と共同でこれを定める。
第75条から第77条までに規定する税関による商標権保護措置の執行、権利者による差押物の検査申請、侵害貨物の関連情報の提供申請及び貨物サンプルの借用申請に関する手続、添付すべき書類及びその他の関連事項に関する弁法は、財政部がこれを定める。

第七十九条

裁判所は、商標訴訟事件を処理するため、専門法廷を設置し又は専任者を指定して処理させることができる。

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